人気生産者さんに学ぶ!直販トラブルを防ぐコツ【発送編】

お客さんへの直接販売においては販売価格や内容をご自身で決めることができるという自由さがある反面、ご自身で梱包作業や発送作業を行う必要があります。 


そんな中、多くの生産者さんが口を揃えて話してくださるのは受注管理の重要性。いつ注文があり、いつ発送するのかなどを把握するとともに、梱包にも気をつけて発送する必要があります。 


 そこで今回は1ヶ月で200回近い発送をしていながら、未だ一度もお客さんとの大きなトラブルがないという長崎県南島原市のトマト農家、中村みずきさんの伝票管理術をご紹介するとともに、イレギュラーな発送方法、そして梱包で気をつけたいことの3点をまとめてお届けします!

1. 発送ミスを防ぐ伝票管理術

(1) 届いた伝票をクリップで商品ごとに束ねて、受注数を確認

ポケマルでは配送手段としてポケマル提携のヤマト運輸便を選択した場合、その日の21時までのご注文分の伝票(送り状)が、翌日ヤマト運輸よりお手元に届きます。 


みずきさんは毎日、届いた伝票を見ながら、どの商品に何個の注文が入っているのかを確認し、同じ商品ごとに伝票をクリップでまとめてから出荷の準備を始めているそう。 


 (2) まとめた伝票を、ポケマルの受注情報と照らし合わせて間違いがないかチェック


さらにまとめた伝票の情報が、ポケマルの生産者管理画面にある受注情報と一致しているかどうかを確認します。もし間違いがあればこの段階で運送業者さんに連絡をすることができるので、発送時に慌てることもありません。 

↑生産者管理画面の受注情報


(3) 配送日の希望を確認する

みずきさんの場合、基本的に配送日の指定は受け付けていないそうですが、もし個別に日時指定希望の連絡があれば伝票の裏に日付を記載して管理しているそうです。 

それだけではなく、例えば「贈答用で送りたい」というお客さんの希望を書いたり、リピーターさんにはマークを書いたりするなど応用が効きそうです。 


(4) 箱に配送伝票を貼ったら、控えをファイリングする

伝票が届いたら次に発送の準備にとりかかります。配送伝票を箱に貼ったら、その出荷元控えを順番にルーズリーフに貼って保管していきます。これにより、いつどのお客さんにお送りしたのかを管理することができます。


(5) 発送を終えたらお客さんへ発送完了連絡を行い、3の出荷元控えに印をつけていく

ポケマルでは商品の発送が完了したら、発送したことをお客様にお知らせするため、アプリより発送完了連絡を行います。発送完了の連絡を行わないとお客さんはいつ商品が届くのかが分からずに困ってしまう上、生産者さん自身の売上も確定されませんのでお気をつけください。  


そんな注意が必要な発送作業。みずきさんはファイリングした伝票のうち、発送を終えたものについて一つ一つ斜線を引いていました。この作業を行うことで、注文があった商品の伝票が届いていないことに気づけますし、送るべき商品を送れていない発送漏れといったトラブルも防ぐことができますね。  


2. イレギュラーな発送、どうしたら?

上で見てきたような念入りな対策をしていても、時にはそれだけでは対処できない場合もあります。そこで、続いては通常とは異なる対応が必要な際の発送についてまとめました。


 - 伝票が届かない時には?

配送手段がポケマル提携のヤマト運輸便以外の場合、ご自身で伝票の作成をお願いいたします。 ポケマル提携のヤマト運輸便での発送を選択しているにもかかわらず、翌日になっても伝票が届かない場合は、ヤマト運輸にて伝票発行が漏れている可能性があります。最寄りのヤマト運輸営業所に伝票番号をお伝えの上、状況をご確認ください。


 - 発送が遅れてしまう場合は?

ポケマルには、「発送遅延連絡」の機能があります。管理画面から受注商品を選択し、お客さんへ連絡を行ってください。


 - 伝票をなくしてしまったら?

注文一覧を見て、ヤマト運輸の担当営業店に紛失した伝票の伝票番号を伝え再発行を依頼してください。


3. 梱包で気をつけたいこと

最後に、直販で何と言っても気をつけたいのが梱包です。 運送中はどうしても揺れなどにより衝撃が加わります。破損のないよう梱包はしっかり行ってください。また、配送中の揺れなどにより一定量の商品に影響が出ることを見越し、発送予定容量よりやや多めに発送するという生産者さんもいらっしゃいます。この場合、万一配送事故が起こった場合でもお客さんからのクレームを軽減することに繋がります。 


ここでは、これまでに配送事故率が他の商品よりも高いとされる卵と果物・トマトの梱包のコツを紹介します。 


・卵

梱包が甘いと卵がパックの中で飛び跳ねて破損に繋がります。パックならびにそれを入れる外側の段ボールの中は、隙間がないよう新聞紙などの緩衝材を詰めると良いでしょう。 卵の梱包について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

農海産物の直販テクニック〜梱包(卵)〜 


・果物、トマト

段ボールの中で動き回る状態ですと破損に繋がります。箱の下には発泡スチロールやプチプチを敷くなどし、隙間は新聞紙などを詰めて中で物が動かないようにしましょう。 昨年の生産者ランキングで一位を獲得したくだもの屋にへじ渡邊直樹さんは、インタビューの中で下記のようにおっしゃっていました。 


ポケマル用の商品作りの場合は、直売所用と同じ商品であっても到着後でも発送したときと同じ荷姿になるかどうかの発送試験をすることにしています。 遠くに住む知人に到着後の外観、中身などをレポートしてもらったり、親しいお客様に到着後の荷姿写真を送ってもらったりしながら、荷崩れしていないか確認します。 


渡邊さんのように、トラブルを起こさない対策としてあらかじめ発送試験してみるというのも良い手でしょう。 

いかがでしょうか?今回ご紹介してきたトラブル防止の方法はあくまでも参考ですので、皆さん自分のやりやすい方法を見つけてみてくださいね。


また、「うちではトラブル・ミスを防ぐためにこんな工夫をしているよ!」といった情報があればぜひポケマル事務局までお寄せください。今回のような記事でご紹介することで、多くの生産者さんにノウハウを共有していけたらと考えています。

トラブルを防ぎ、より快適に直販が行える場を一緒に作っていきましょう! 



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