6次産業化の人材育成担当者に聞いた!農業の6次産業化で成功するためには?

2018年12月に富山県にて開催された『とやま6次産業化セミナー』。

本セミナーにて私中山が、約20名の生産者さんと普及員の皆さま向けにネット販売に関する講義を実施させていただきました。

そのセミナーを主催されていたのは、富山県農林水産部。 今回の出会いをきっかけに、同部農村振興課の笹原香奈子さんに6次産業化セミナーの詳細や、6次産業化の意義についてインタビューをさせていただきました!


ーー「とやま6次産業化セミナー」はどのような形で開催されているのですか?



「とやま6次産業化セミナー」は、6次産業化の人材を育成することを目的に、国の「食料産業・6次産業化事業」を活用し開催しています。



全7回、計13日間からなる講座制の研修と、オプション制のインターンシップを組み合わせた体系で、2017年からオール県営で実施しています。10~15名を定員とする少人数の講座では、マーケティングの基礎から商業施設での販売実践、ネット販売研修を、バイヤーズガイドの発行人永瀬正彦さんをメイン講師に、富山県アンテナショップのバイヤーさん、ネットの専門家の3名の講師をお招きする形で開催してまいりました。

カリキュラムの作成にあたっての一番こだわりは、各講師に同一の目的意識と方向性を持って取り組んでいただくということでした。そのため、互いの講義を聞き合ったり、受講生が提出する課題を事前に共有するなどして、一人一人が受講を進めていく過程で、受講前と受講後でそのように変化があったのかを確認しあって運営を進めるようにしています。



私の役割は、講師同士、あるいは受講生と講師、そして受講生同士のつながりを深め、学びの成果と効率を上げることにあるのですが、意識共有を図るための講師との懇親会も今や定番となりつつありまして、仕事を超えた楽しみの一つとなっています。



 

ーーなるほど。受講生にとっては実りの多い内容となりそうです。今回、そんなセミナーをポケマルに依頼いただいた背景にはどのような理由があったのでしょうか。



はい。農産物の6次産業化を実際に行い、販売を気軽に行う手法としてフリマアプリがよいのではないかと、かつてから考えていました。



フリマアプリは世にたくさんありますが、ネット研修を担当する講師の方から「フリマアプリを生産者に使っていただくならポケットマルシェがよいのではないか」という意見をいただき、今回ご依頼させていただくに至りました。



ーー嬉しいお言葉を有難うございます。実際に本セミナーを通して感じた笹原さんの率直な感想についても教えてください。



限られた時間ではありましたが、きれいにまとめられた資料で説明いただきました。

とにかく農家さんに寄り添って作り上げられたシステムである点、そして、ネット販売とリアル販売のもっとも大きな違いである消費者との直接の交流を行う点が、他のネット販売ツールと大きく異なるなと気づかされました。



また、他に面白いと感じたのは、出店希望者が本当に生産者かを事前に審査をするという点ですね。まさに生業として生産活動を行なっていらっしゃる生産者を応援するサービスですね。



あと、ランニングコストもかからないというのもチャレンジしやすい点かと思います。「実践につなげること」を目指している『とやま6次産業化セミナー』ですので、その点でも良いサービスを農家さんに紹介できたなと。



今回は、実際にセミナー受講後に1名がポケットマルシェ に登録されたということなので、アプリを使って買い物をしてみたいです。会おうと思えばすく会えるところにいますけど…(笑)



ーーぜひ笹原さんご自身もポケマル使ってみてください(笑)!さて、本題に戻りますが笹原さんの考えていらっしゃる「6次産業化」、そしてその成功の秘訣についてお聞かせください。



そもそも「6次産業化」という言葉から皆さんの考えることは、結構幅広です。単に加工や直売を指す人もいれば、経営の深化・成長、その結果の経営体質の強化や利益の拡大の手法まで考える方までいらっしゃったり。



ですので、それぞれの立場で、その意義や、課題、目標、何をもって成功とするのかは、まったく異なるため、一律に語るのは難しいというのが正直なところです。プランナーと呼ばれる専門家でさえそのスタンスは違いますから。



ただ、セミナー運営や農家支援に専門家を派遣するお手伝いをする過程で、一番、自分がしっくりきたのが、「6次産業化とは、その取組みを通じて消費者と繋がる。お客様を感じ、毎日を楽しく、農業に誇りと喜びを感じること。」という考え方でした。

そういった取り組みは、自分の存在意義や活動の動機を確認し、明日への活力・継続していく力になると考えています。単に「お客さんの喜ぶものを」と言って、経営的に破綻する6次産業化の取組みもありますが、先の見えない活動は、口ほどに楽しくはないはずです。



「何のために6次化を行うのか。目的と目標を明確にしよう。」と講師の先生は良く言われます。そこがちゃんと言える農家は、実際のところ少ないように思います。それでは、消費者に伝わるメッセージを持てるはずもありません。



今回のセミナーを担当してみて、皆さん最初にその課題にぶち当たり、悩まれます。繰り返しその課題を突き付けられ、言葉をひねり出すうちに、ちょっとずつ見えてくるんですね。これは、日々、農作業に忙殺されていると得られない時間です。



「消費者に向き合って自分の経営を見直す」これが6次産業化に取り組む意義ではないかと思います。そこの気づきが無い方は、課題も多いし、成功しない気がしています。



ーーなるほど。「6次化、6次化」と言われ、久しいですがそれは単に一次生産物を加工品にすることではなく、ある意味では消費者と繋がるためのツールにすぎず、しっかりとした目的を掲げて行う必要があるということですね…。勉強になりました。本日はお時間をいただき有難うございました。



こちらこそ有難うございました。

そうそう、受講生の中には、セミナー後に講師のバイヤーとちゃっかり商談して、採用いただいたり、受講生同士がコラボしてイベントを実施したりしていることもありました。

いずれにしろ、『とやま6次産業化セミナー』は「商品」をどうするか、ということだけでなく、経営全体、極端なことを言えば「何のための農業するのか」という根本まで俯瞰して物事を考えることができるきっかけになっているのではないかと思います。



そしてそんなセミナーは、2019年度も計画しており、今年の5~6月には受講生を募集する予定です。農作業にお忙しい皆さんですので、実は受講生を集めるのも、なかなか苦労しています(笑)。



良い講師に集まっていただいていますし、農家を支援する普及組織と連携して進めてますので、6次化を目指す皆さんはぜひご参加ください!受講料無料です!



参考:

(平成30年度とやま6次産業化セミナーの開催について)


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